1.睡眠時間は人それぞれ。日中の眠気で困らなければ十分
睡眠時間には個人差があり、季節でも変化します。一般的に言われる8時間という睡眠時間にこだわる必要はありません。日中の眠気が非常に強い、また平日と比べ週末に3時間以上長く眠らないといられないようなら、睡眠不足です。成人の場合、6~7時間が睡眠充足の目安と言われていますが、歳をとると必要な睡眠時間は次第に短くなります。
2.刺激物を避け、寝る前には自分なりのリラックス法を
カフェインの覚醒作用は摂取後30~40分後から表れ、4~5時間持続します。また、タバコに含まれるニコチンは交換神経を刺激し睡眠を妨げます。従って、就床前4時間のカフェイン摂取、就床前1時間の喫煙は避けましょう。
また、リラックスすると入眠しやすくなります。軽い読書、音楽、ぬるめの入浴、香り、筋弛緩トレーニングなど、自分にあった方法を見つけましょう。
3.就床時間にこだわりすぎない。眠たくなってから床に就く
眠ろうとする意気込みが頭をさえさせ寝付きを悪くします。眠れない時は、いったん床を出てリラックスし、眠たくなってからもう一度床につくようにしましょう。
4.同じ時刻に毎日起床
-早寝早起きでなく、早起きが早寝に通じる-
起床後、なるべく早く太陽の光を浴びることが、夜、速やかで快適な入眠をもたらします。長く眠って朝が遅いと、その夜の寝つきが遅くなり、翌朝の起床がつらくなります。
5.光の利用でよい睡眠を
目が覚めたら日光を取り入れ、体内時計をスイッチオンしましょう。起床後、太陽の光を浴びてから約15~16時間後に眠気が現れます。また、室内が過度に明るいと体内時計のリズムが遅れ、自然な入眠が遅れるため、夜は明るすぎない照明を。
6.規則正しい3度の食事、規則的な運動習慣
いつも同じ時刻に朝食を摂っていると、その1時間ほど前から消化器系の活動が活発になり、朝の目覚めも良好になります。夜食、特にタンパク質の多い食事は、睡眠の妨げとなるので、空腹で寝付けない時は消化の良いものを少量に。
7.昼寝は、15時前の20~30分
昼食後~午後3時までの間の昼寝は、夜間の睡眠に悪影響を与えずに日中の眠気を解消します。30分以上眠ると身体も脳も寝る体制になってしまい逆効果です。また、夕方以降の昼寝は夜の睡眠に影響します。
8.眠りが浅いときは、むしろ積極的に遅寝・早起きに
遅寝・早起きにして就床時間を減らすと、必要なだけ床の上で過ごすため熟睡間が増します。
9.睡眠中の激しいイビキ・呼吸停止や足のびくつき・むずむず感は要注意
別の病気のために睡眠が妨げられていることもあります。激しいイビキや頻回の呼吸停止(中年以降、特に男性)、足がむずむずする、ほてる、びくつくなどの症状は医師に相談を。
10.十分眠っても日中の眠気が強い時は専門医に
長時間眠っても日中の眠気で仕事・学業に支障がある場合は専門医にご相談ください、過眠症という病気が隠れている場合があります。そのような時は車の運転にも注意を。非常に眠い状態では、作業ミスが起こりやすく、交通事故のリスクは約2倍になります。
11.睡眠薬代わりの寝酒は不眠のもと
睡眠薬代わりの寝酒は、深い睡眠を減らし、夜中に目覚める原因となります。また連用で慣れが生じやすく、急速に量が増え、精神的・身体的問題が起こりやすくなります。
12.睡眠薬は医師の指示で正しく使えば安心
睡眠薬は、個人の睡眠の時間やその程度に応じて種類が異なりますが、正しく服用すればいずれも安全です。服用したら眠気の有無にかかわらず、少なくとも30分以内に床に入り、リラックスした気分で眠くなるのを待ちましょう。アルコールとの併用はしない。
参考資料:よりよい睡眠のための12のヒント(アステラス製薬)
リンク:快眠推進倶楽部